AIを仕事に使い始めると、
「これも任せられるかも」
「この作業も自動化できそう」
「ここまでできるなら、全部AIにやってもらえばいいのでは?」
と思うことがあります。
私も最初は、AIにできることを増やしていけば、いつか人がほとんど何もしなくても仕事が進む状態を作れるのではないかと思っていました。
実際、AIに任せられる仕事はかなりあります。
文章のたたき台を作る。
情報を整理する。
比較する。
チェック項目を作る。
同じ作業を繰り返す。
一人でやっていた仕事の一部をAIへ渡すだけでも、使える時間はかなり変わります。
でも、実際にAIを仕事の中へ入れていくほど、
「AIにできる仕事」と「AIに任せていい仕事」は違う
と感じるようになりました。
技術的にはできても、人が最後に判断した方がいいことがあります。
逆に、人が毎回考えなくてもいい仕事をずっと抱えていることもあります。
この記事では、ひとり仕事をAIと分担するときに、私が今どこまで任せ、どこに人の判断を残すようにしているのかをまとめます。
- 1 まず「AIに何ができるか」ではなく「自分は何を判断したいか」を決める
- 2 AIに任せやすいのは「正解が1つでなくても進められる仕事」
- 3 私がAIに任せやすいと思う仕事
- 4 「自動化」と「丸投げ」は違う
- 5 人の承認を残した方がいい仕事
- 6 AIが失敗する前提で「止まる条件」を作る
- 7 戻せない仕事ほど、AIへ直接実行させない
- 8 AIを増やしすぎると、今度はAI同士を管理する仕事が増える
- 9 役割を分けると、AIはかなり使いやすくなる
- 10 最初から完全自動化を目指さない
- 11 AIに任せない仕事を決めると、逆に自動化しやすくなる
- 12 一人仕事こそ「全部自分でやらない仕組み」が必要
- 13 私ならAIへ仕事を渡すとき、この順番で考える
- 14 AIに任せる仕事が増えても、最後に残したいのは「自分で決めること」
まず「AIに何ができるか」ではなく「自分は何を判断したいか」を決める
AIを使い始めると、
「何をAIに任せられるか」
ばかり考えたくなります。
でも、私は最近その順番を逆にしています。
先に考えるのは、
自分が最後まで判断したい仕事は何か
です。
たとえば、
この文章を自分の名前で公開していいか。
このデザインが本当に好きか。
この商品にお金を払うか。
この人と契約するか。
この情報を外へ出していいか。
こうした判断は、AIが案を出すことはできても、最終的には自分で決めたいと思っています。
逆に、
文章を読みやすく整える。
複数案を比較する。
長い情報を整理する。
確認項目を作る。
同じ形式へ整える。
こうした作業は、毎回自分がゼロからやらなくてもいい。
つまり、
判断したい仕事は人に残し、作業として繰り返している部分をAIへ渡す。
私はこの分け方が一番わかりやすいと思っています。
AIに任せやすいのは「正解が1つでなくても進められる仕事」
AIへ任せやすい仕事には、共通点があります。
それは、
多少違う案が出ても、人があとから確認できること
です。
たとえば文章のたたき台。
最初から完璧でなくても、60点の文章があれば直せます。
タイトル案も同じです。
10案出してもらい、その中から自分で選べます。
比較表も、抜けがあれば追加できます。
要点整理も、元の資料と見比べられます。
こういう仕事はAIとの相性がいいです。
一方で、
一度実行したら簡単に戻せないこと。
間違えると大きな損失が出ること。
本人以外が勝手に決めるべきではないこと。
こういうものは、最後までAIへ渡さない方が安心です。
私がAIに任せやすいと思う仕事
ひとり仕事の中で、私は次のような仕事は比較的AIへ任せやすいと考えています。
| AIに任せやすい仕事 | 人が最後に確認すること |
|---|---|
| 文章のたたき台 | 自分の意図と違っていないか |
| タイトル・見出し案 | 誇張や違和感がないか |
| 情報の整理 | 元情報と矛盾していないか |
| 比較項目の作成 | 条件の抜けがないか |
| チェックリスト作成 | 本当に確認すべき項目か |
| 定型作業 | 例外が発生していないか |
| データ整理 | 数字や対象範囲が正しいか |
| 改善案の提案 | 今やるべき改善か |
AIに完全に任せているように見えても、
最後にどこを確認するか
を先に決めておくのがポイントです。
「自動化」と「丸投げ」は違う
AIを使った自動化というと、
「人が何もしなくても勝手に全部進む」
状態を想像するかもしれません。
でも、私は今、
自動化と丸投げは別
だと考えています。
自動化は、
決められた範囲で、
決められた条件を守り、
同じ作業を繰り返すこと。
一方で丸投げは、
どこまでやっていいのかも、
何を判断していいのかも、
止まる条件も曖昧なまま任せること。
です。
この差はかなり大きいです。
たとえば、
「ブログ記事を全部作って公開して」
とだけAIへ任せるのと、
テーマ候補を出す。
構成を作る。
本文のたたき台を作る。
事実確認する。
人が最後に確認する。
承認されたら公開する。
という工程に分けるのでは、安全性が全く違います。
人の承認を残した方がいい仕事
私が特にHuman Approvalを残した方がいいと思うのは、
公開・支払い・契約・削除・重要な設定変更
のような仕事です。
理由はシンプルです。
失敗したときの影響が大きいからです。
文章の下書きを間違えても、公開前なら直せます。
でも、間違った情報を公開したあとでは、その情報を誰かが読んでいるかもしれません。
商品購入なら、お金が動きます。
データ削除なら、戻せない可能性があります。
大きなシステム変更なら、サイト自体が表示されなくなることもあります。
だから私は、
AIに作業してもらう。
最後の一線で止める。
人が確認する。
OKなら先へ進む。
という形が好きです。
人が毎回最初から作業する必要はありません。
最後の責任だけ人が持つ。
この方が、AIを安心して使えます。
AIが失敗する前提で「止まる条件」を作る
自動化を考えるとき、
「どうすれば成功するか」
だけを考えがちです。
でも実際には、
どうなったら止めるか
を決めておく方が大切です。
たとえば、
情報が見つからない。
確認できない数字がある。
ページが表示されない。
想定していたファイルがない。
出力内容が条件と違う。
こういう場合に、
無理に先へ進むのではなく、
「ここで止まる」
というルールを作ります。
AIが優秀でも、すべてのケースを完璧に処理できるわけではありません。
だから私は、
成功したら次へ進む仕組み
だけではなく、
不確実なら止まる仕組み
も同じくらい大事だと思っています。
戻せない仕事ほど、AIへ直接実行させない
AIに任せるかどうかを考えるとき、
私は、
失敗したあと戻せるか
も見るようになりました。
文章を作る。
比較する。
案を出す。
これは失敗してもやり直せます。
でも、
データを削除する。
本番環境を変更する。
公開する。
契約する。
支払う。
こうした仕事は、一度実行すると影響が大きい。
だから、
AIに「実行」させるより、
AIに「準備」してもらう。
最後に人が実行する。
という形にした方がいい場合があります。
AIを使う目的は、
全部のクリックをなくすことではありません。
人が判断しなくていいクリックを減らすこと
だと思っています。
AIを増やしすぎると、今度はAI同士を管理する仕事が増える
AIツールを使い始めると、
文章はこれ。
画像はこれ。
検索はこれ。
自動化はこれ。
というように、役割ごとにAIを増やしたくなります。
私も便利そうなツールを見ると試したくなります。
でも、増やせば増やすほど、
どれに何を任せたのか。
どこまで終わったのか。
誰が最終判断するのか。
を管理する必要が出てきます。
つまり、
人の仕事を減らすために、AIを管理する仕事が増える
ことがあります。
そこで今は、
「このAIを追加できるか?」
ではなく、
「この役割は本当に新しいAIが必要か?」
を考えるようになりました。
できるだけ役割をシンプルにする。
責任範囲を重ねすぎない。
これも仕組み化の一部だと思っています。
役割を分けると、AIはかなり使いやすくなる
私がAIを使うときは、
1つのAIに全部やらせるより、
役割を分ける
方が使いやすいと感じています。
たとえば、
考える役。
調べる役。
文章を整える役。
チェックする役。
そして最後に、
人間が判断する。
役割を分けると、
「誰が何を担当するのか」
がわかりやすくなります。
また、間違いが出たときも、
どこで問題が起きたのかを探しやすくなります。
仕事を仕組みにするというのは、
全部を1つの巨大な自動化へ押し込むことではなく、
小さな役割をつないでいくこと
なのかもしれません。
最初から完全自動化を目指さない
自動化を作り始めると、
最終的には全部自動にしたくなります。
でも、私は最初からそこを目指さない方がいいと思っています。
まず、
AIに提案だけしてもらう。
次に、
下書きまで作ってもらう。
次に、
決められた場所まで保存してもらう。
最後に、
安全性が確認できた部分だけ自動化する。
というように段階を分けます。
人が毎回確認して、
「ここは何度やっても問題ない」
とわかったところから自動化する。
この方が、失敗したときも原因がわかりやすいです。
AIに任せない仕事を決めると、逆に自動化しやすくなる
面白いのは、
「ここはAIへ任せない」
と決めた方が、
それ以外を安心して自動化できることです。
たとえば、
公開判断だけは人。
支払いだけは人。
重要な設定変更だけは人。
と決めます。
すると、
その手前まではAIへ任せやすくなります。
つまり、
人が残る場所を決めることが、自動化の邪魔になるのではなく、安全に自動化するための境界線になる
ということです。
何もかもAIへ任せるより、結果的には仕事が進めやすくなります。
一人仕事こそ「全部自分でやらない仕組み」が必要
一人で仕事をしていると、
考える人。
作る人。
確認する人。
管理する人。
全部が自分です。
会社なら別の人に頼める仕事も、一人だと全部自分のところへ戻ってきます。
だからこそAIは便利です。
AIを、
自分の代わりに全部やる人
として見るのではなく、
自分の仕事の一部を担当する補助役
として考える。
文章の整理を任せる。
比較を任せる。
チェックを任せる。
アイデアを任せる。
そうすると、自分は、
判断。
方向性。
最終確認。
に時間を使えます。
ひとり仕事だから全部一人でやる必要はありません。
私ならAIへ仕事を渡すとき、この順番で考える
新しい仕事をAIへ任せたいと思ったら、私は今なら次の順番で考えます。
まず、
この作業は何度も繰り返しているか。
次に、
間違えてもあとから直せるか。
そして、
AIの結果を確認する方法があるか。
最後に、
どこで人が承認するか。
この4つを整理します。
いきなり「自動化できるか」を考えるより、
安全に任せられる範囲を少しずつ広げる
方がうまくいきます。
AIに任せる仕事が増えても、最後に残したいのは「自分で決めること」
AIはこれからもっと便利になると思います。
できる仕事も増えると思います。
でも、私は、
AIが何でもできるようになったとしても、
自分で残したい仕事があります。
何を作りたいか。
誰に届けたいか。
何を大切にしたいか。
何を公開するか。
どこまでやるか。
いつやめるか。
これは、自分で決めたい。
だから私が目指しているのは、
人が何もしない仕事ではありません。
人が本当に判断したいことだけに時間を使える仕事
です。
AIを使う目的も、自動化する目的も、
結局そこにある気がしています。